Main | January 2005 »

November 17, 2004

オタク・アンド・ザ・シティ

satc.jpg
 周りで評判になっていた『セックス・アンド・ザ・シティ』を借りてきた。酒井順子さんによると、「もしかして私達の会話を聞いていたのか?」と思うほどの、負け犬ストーリーの決定版だという。
 それで気負い込んで見始めたものの、どうも入り込めなかった。まあ、ニューヨークを舞台にキャリア女性たちがパーティーとセックスに血道を上げる、という内容にはまれないというのは男としては当たり前の話なのかもしれない。でも、次のような話があったらどうだろう。
 “秋葉原を舞台に、アニメとゲームと美少女のことばかり考えているおたく達を描く、『オタク・アンド・ザ・シティ』”。
 これなら僕も、これは自分のことを描いていると思うに違いない。

 こんなことを書いたのは、前回の日記の続きで、おたく男と負け犬女性のカップリングは成立するか?という大問題を考えるためだ。
 以下『負け犬の遠吠え』をもとに、これについて考えていこう。

Continue reading "オタク・アンド・ザ・シティ"

| | Comments (1) | TrackBack (0)

November 15, 2004

負け犬女性とおたく男は結ばれるのか?

 『AERA』11月22日号に次のような記事が掲載されていた。

current.jpg
『電車男』読む女の恋愛熟度――オタク男の純粋さに感激
ついに本になったアキバ系オタク青年の純愛物語「電車男」。
30万部を超える読者の半数近くは女性だという。

 記事の内容は、「電車男」を読んだ“負け犬”女性のなかから、オタク男を見直したという声が上がっているというもの。さすがは“負け犬”雑誌『AERA』、いいところに目をつけたものだ。

 記事そのものは、いささか牽強付会にすぎる部分もあって、たとえば恋愛事情に詳しい白河桃子さんなるライター氏が、「エルメス」は「負け犬」ではないか、という仮説のもとに、次のようにコメントしている。

「『エルメス』は、恋愛経験が豊富で余裕がある。不器用ながら純粋に自分に向かってくる電車男を、うまく導いた。これは負け犬ならではの余裕。オタクでも、柔軟さを見につけていた人なら、十分恋愛対象になる」
 ……アンタちゃんと読んだの? 「エルメスが恋愛経験が豊富」って、普通に読めば、エルメスも恋愛スキルが未熟でけっこうボケてる部分も多いじゃん。そもそも、エルメスを「負け犬」とすること自体、酒井順子の『負け犬の遠吠え』をまったく理解してないぜ。
 
 というのはともかくとして、記事が投げかけている「負け犬女とおたく男のカップリングはあり得るのでは?」という問いは、重要ではないかと思うのだ。(つづく)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

November 09, 2004

おたくとは何か?――試論のためのメモ

 最初の記事がこんなのでいいのかと思いつつ。

 プロフィールの1行自己紹介を「さすらいのおたく編集者」としてみた。
“さすらいの”というのは、出版社2社に勤め、やめてフリーになろうかと思ったものの、やっぱり向いてないと思ったところに誘いがあって、別の出版社の編集部に契約で籍を置いたはいいが、そこは1年3カ月でクビになってしまい、現在またしてもフリーという、36歳にしていまだ定まらぬ生き方を指してのもの。だけど、とりあえずそのことはいい。

 で、“おたく編集者”の方だ。
 こちらは、「おたく関連書籍を作る編集者」と「おたくな編集者」という2つの意味に取れる。前者の方でいえば、確かにそれに類する本を作った経験はある。なにしろ初めて自分で作った本が『別冊宝島211・1億人のAV』だし(AVとはアダルトビデオのことです)、『別冊宝島293・このアニメがすごい!』なんて本も作ったことがある。でも、これらの本を作ったのはもう何年も前の話で、いまはもうおたく本はあまり自分で作る気がなくなってきた。何しろ当面作りたい本といえば、ビジネスとか経済とか医療とかだから。
 じゃあ「おたくな編集者」の方かと言うと、これも最近怪しい気がしている。というのも、なぜか「星野さんはおたくじゃないですよ」と言われることが多いからなのだ。こういうふうに言うのは、仕事で付き合っているライターさんとかで、自他共に認めるおたくな人たち。こういうとき僕は、『Zガンダム』で「貴様のようなニュータイプのなりぞこないは粛清される運命なのだ!」とシロッコに言われたシャアのような気分になってしまう(いかにもおたくチックな引用をしてみました)。
 ところが一般人(という言い方が正しいのかどうかわからないが)に言わせると、僕はまぎれもなくおたくということになるらしい。それは、「お前はおたくだからダメなんだ!」という文脈で言われることが多い。
 おたくからはおたくじゃないと言われ、おたくじゃない人からはおたくと言われ、じゃあ俺っていったい何なのよ、って気分になる。

Continue reading "おたくとは何か?――試論のためのメモ"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Main | January 2005 »